NHKドラマ 裕さんの女房 を団塊ジュニア世代が観た

雑記帳

4月17日の夜9時から、NHKが作成したドラマ「裕さんの女房」を見てみました。当日までNHKの他番組で宣伝していたので、若干楽しみにしていました。

率直な感想。世代が合わないと、共感も感動もしない!という所。たぶん石原軍団好きや、団塊世代の方々はこのドラマ、とても感動できる内容だと思います。

ドラマ「裕さんの女房」

石原裕次郎の半生と奥様「石原まき子」さんのドラマ。始まりから終わりまで「老人と海」の作風で、夢を見ている語りから始まります。松下奈緒さん演じる石原まき子さん釣り狂いの父親の元で成長し、徳重聡さん演じる石原裕次郎と結婚。

その後、怪我や病気と共に、石原プロダクションの立ち上げ、そしてハワイでの生活などが描かれています。

石原プロダクションの映画もすべて美談ではなく、成績が悪かったことも伝えています。

映画のポスターは当時のまま使われ、新聞はいくつか作り直しかな?と思われるものがありましたが、ほぼ当時の物かと思います。映画史の視点から見ても面白いのかもしれません。

団塊ジュニア世代には少し外れている

石原裕次郎が活躍した映画全盛時代1960年から1970年がドラマの中心になっています。残念ながらこの時期に「黒部の太陽」等の映画を観た世代は、団塊の世代。この時期を親として持つ「団塊ジュニア」世代には、ドラマの背景がピンときません。

石原裕次郎といえば、私にとって小学校の頃、夕方4時か5時から放送されていた「太陽にほえろ」や「西部警察」の再放送で、少し出演されていた、というイメージ。あとは、「あの頃」シリーズや過去映像でドラマ、映画、歌手など幅広く活躍していた、というイメージしかありません。

ターゲット違い

ドラマ後半で三船敏郎さんや渡哲也さんが出てくるあたりで、知っている名前が出てきます。ドラマで必要な「共感・没入感」が後半まで起こりませんでした。このドラマを観せたいターゲットとしては、1940年から1960年生まれの人たちだろうと想像できます。

石原軍団はやはり男の私から見ても憧れます。渡哲也さんの落ち着き、渋さはドラマの中でもしっかりと演じられていました。

文化的な背景

ドラマの中では、時代に合わせた幾つかの車や映画館の様式が描かれています。時代背景から考察すると、会議の際はもう少し男の人はタバコを吸っていたような気がします。ただ、現在ではタバコを吸っているシーンは放送できないのですね。

画面に映る細かいところまで時代考察されている様でした。安っぽいつくりなどはないのですが、もう少し汚れていても良いかも。

旅行好きな私としては、羽田からニューヨークに駆け落ちした二人。シーンとしてはあっと言う間ですが、当時、直行便はありません。ハワイ、ロス経由か、アンカレッジ経由。すぐに行って帰ってこられる場所ではないので、移動だけでも相当疲れただろうな~とドラマに関係のない所で思ってしまいました。

また、オリンピックが時々言葉で出てきます。1964年の東京オリンピックですね。三丁目の夕日を彷彿とさせる瞬間です。

出演者

実際の人たちをリアルタイムで見ていないので、特徴をとらえるのは難しいです。ただ、石原慎太郎を石原良純が演じているのはナイス!の一言。少しホッとできる、なんとなく配役した人にイイネを押したくなります。

闘病生活の石原裕次郎と支えるまき子夫人。とても良く描かれていたと思います。順風満帆ではなく、むしろ借金の返済に駆け回る姿などは苦労を伺えます。

「裕さんの女房」という題名で、裕次郎さん好きの目を引くドラマではなく、一人の女性としてのドラマでもしっかり成り立ったと思います。

わが身に置き換える

今回のドラマは、観るターゲットが違った、と思いました。ターゲットが違うと、ここまで共感できない、というのは驚いたほどです。という事は、私の子供世代は、私が感動したり共感したものを同じように感じられない可能性が高いです。

101回目のプロポーズ、電車男などの時代を作ったドラマも、時代遅れと言われてしまう。少し残念ですが、これも時代の流れですね。

なぜ今このドラマを作り放送したのかは、掴めませんでした。

まとめ

NHKドラマの「裕さんの女房」ですが、裕さん世代にはとても楽しめる作品と思います。ただ、その下の団塊ジュニア世代には少し共感を得るのは難しいと思いました。ただ、時代背景や映画史を見るのは十分な価値があると思います。同じように、今流行している物事も次世代には共感を得にくいという事がわかるドラマでした。

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