勉強しなくちゃいけないのは分かってんだけど、やる気が起きない。
やる気を出すための動機付けを上手に使いましょう。
自己学習の動機付け
薬局などの新人教育に限らず、どの業界でも学習は必要です。ただ、マンネリや5月病のような状態では学習効率どころか、学習することが億劫になってきてしまいます。
自分で目標を決めるのが成功の秘訣
タイトル通り、自分で自分の目標ややることを決めるのが一番成功率や到達率が高いです。夏休みの宿題のように、他人から強制させられて期限前に急いでやるのは、精神的ストレスの他、自分の成長もそれほど高く期待できません。
自分で目標を決める。その目標に到達したらどういう利益があるのか。到達するにはどうしたらよいか、などを考えることで、自分の成長が期待できます。
動機付けの種類
動機付けの研究は古くからされていました。第二言語習得(外国語を学ぶ)動機付けで「ガードナー」という方の研究は体系的に整っており、私たちの動機付けにも共通するところが多いです。彼は動機を2種類に分けました。道具的動機と統合的動機です。
道具的動機
実利的な利益をもたらされる動機です。目標を達成することで、出世、収入アップ、進学就職に有利などがこれに相当します。
薬局などでも、一般職員が登録販売者の資格を取ることで収入が上がる例がこれに当たります。また、英語や中国語ができることで、観光客向けの対応ができることで、収入アップの機会や活躍の場が広がります。
統合的動機付け
目標とするグループの中に入りたい、という動機です。いまや薬局だけで独立するのではなく、地域医療としての薬局。他の業種、コメディカル、介護福祉、そして医師や看護師のグループに参加するには、それなりの知識が無ければなりません。
この統合的動機付けの方が、道具的動機付けよりも、長い期間でのモチベーション維持には向いています。
教育・研修の場では
人材開発、研修会などを行っている際は、動機付けという事に意識を向けて勉強を励まします。自分で課題を見つけて、その課題や目標を達成することで、本人の成長に結びつきます。
自己学習をさせる時に「教育的な動機付け」を話しの中に少し挟みます。これは上のガードナー氏に重複するところもあります。これも主に2種類。内発的と外発的動機付けです。
内発的動機付け
学習者の興味や嗜好、面白いなどと言ったことを深めるように勉強させます。最初はどのような勉強方法が良いのかわからないことが多いのですが、時間がたつにつれ、自分で資料や学習方法を身に着けていきます。
外発的動機付け
全体研修会や発表に対して対価が出るような事を与えて学習させる方法です。そこに資格などがあれば尚の事目標にできやすいです。上役に褒めてもらえるのも、若手のスタッフには良い刺激になります。
抽象的に「一人前になりたい」という事も大切かもしれませんが、具体的に「医師や看護師とのカンファレンスに薬剤師としてしっかり提案したい」や「この分野では誰にも負けない、この分野は私に聞いて」という具体的な目標の方が良いです。数値目標ができれば尚良いです。
まとめ
職場に慣れてきたり、5月病などでのやる気が低下するのは、遅かれ早かれ誰にでも起きることです。その際に、動機付けができるかどうかで学習成果に大きな差が出てきます。収入などの外的要因や自分の到達したい目標像へ近づく内的要因(統合的動機)を上手に使うようにしましょう。
コメント