先ず隗より始めよ

古城温故知新
彩流
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「まず隗より始めよ」の意味や解釈についてです

 

先ず隗より始めよ

よく使われる故事成語「先ず隗より始めよ」ですが、意味が複数あるため、注意が必要です。

時代背景と由来

「先ず隗より始めよ」の「隗」は人の名前です。中国、戦国時代の人で「郭隗」とされています。

人材確保はどの国でも難しい問題でした。

「戦国策」の中で、燕という国のの昭王に「どうしたら有能な人材を集めることができるか?」と聞かれた郭隗さん。昭王に「まずは私を厚遇してください。私のような者でも厚遇してくれるのであれば、それを聞いた優秀な人が集まるでしょう」と返したことから、この言葉が生まれました。

意味

1、どんな大きな夢や目標でも、まずは手近な一つから始める事。

2、物事の言い出した人間から、開始すること。

この二つが「先ず隗より始めよ」の一般的な意味とされています。

社会的意味

由来からは上の二つの意味、あまり沿っていないように感じませんか?むしろ、現在社会の意味としては

3、人材を集めるには、それなりの報酬を用意せよ

4、有能な人材を厚遇することで、その組織の力が上がる。

という事ではないでしょうか。

王様から問われたときの郭隗さん。王様から相談されるほどの立場という事は、既にある程度の報酬は得ていたと考えられます。しかし「まずは私を厚遇してください」と言いのけた。すなわち、他の組織に比べると、「私は厚遇されていない」という事になります。

また、人を大切にする組織であるという評判は、とても大切だという事も教えてくれています。

現代社会の問題点

「先ず隗より始めよ」ですが、現代社会に照らし合わせると次のような問題点が出てくると思います。

人を雇って育てる環境ができていない

人材流出に対する対策が不足

これらは解説するまでもなく、長期的には国や会社、小さい組織までを崩していきます。どんな大きな戦艦も、動かしているのは一人一人の人間です。

まとめ

今回は「先ず隗より始めよ」という事で書かせていただきました。待遇面だけでなく、社会的な問題なども含めて解釈。人を厚遇することの大切さを伝えています。とはいえ、まずはできることから始める、というのは揺るぎない事実です。

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