故事成語:呉越同舟 「孫子の兵法」から 由来と解釈

古城温故知新
彩流
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呉越同舟、大きく二つの意味があります。

仲良くない者同士が同じ船に乗っている事。

仲良くない者同士でも危機の時は助け合う事。

呉越同舟

「呉越同舟」は比較的よく世間でも使われる故事成語、四文字熟語です。

由来:時代背景

この話は「孫子の兵法」に出ています。

時代は今から2500年くらい前の中国。春秋戦国時代です。日本はまだ縄文時代ですね。

マンガ「キングダム」の(秦の始皇帝)よりも200年以上前の話になります。

戦国時代であり、中国、特に川や海に面している地域では領土問題などでの戦争が起きていました。

その中でも、呉の国と越の国は仲が悪い。常に一触即発の状態です。

由来となった物語

その呉と越ですが、ある日、船にこの二つの国、夫々(それぞれ)の若者が乗っていました。

民間の船でしょう。他の乗客もいて出港。

船の中でもこの若者同士はにらみ合っている状況。

周りの人たちも疲れたことでしょうね~。(意味①)

さて、船が進んでいく途中、嵐がやってきます。暴風雨の中、船は大きく揺られます。

船頭さんたちは必至で舟を立て直そうとしますが、もはや転覆の危機に直面します。

そこで、今までにらみ合っていた二つの国の若者が、手助け。

見事なまでの連携で舟を危機から救います。(意味②)

そこで船頭さんや周りの方々から賛辞が送られました。

このことから、そのにらみ合っている状況、そしていざとなると協力して危機を脱することを「呉越同舟」と表現するようにになりましたとさ。(めでたしめでたし)

現代社会の問題点

仲が良いに越したことはないのですが、どうしても相性のようなものは存在します。ただ、いざという時には協力する、というのが「呉越同舟」の考えです。

東日本大震災をはじめ、台風や地震などの天災、コロナのような感染症がこの10年だけでも様々。

常に危機に直面しているような状況ではないでしょうか?

いざとなった時は、団結して事に当たる必要があるでしょう。

仲が悪い者同士が一緒にいる場合

  • 仲が悪いとどうしても「足の引っ張り合い」をする。
  • 更に敵の手柄も自分のものにしてしまおうとする。
  • 周りの人間が疲れてしまう。

 

そのような状況では、解決する問題でも長引いてしまい損失のみ増えてきます。

舟を立て直すように、連携・団結して問題に当たる必要があります。

現代社会では、常に危機に直面している状況。

呉越同舟で、問題解決に全力を注がなければなりません。

そうすることで相手の良い所や自分たちの成長につながる所も出来てきます。

まとめ

今回は孫子の兵法から「呉越同舟」を取り上げました。仲の悪い者同士、周りも気を使います。ただ、いざ危機に直面した際はお互いに連携・団結して事に当たる必要があります。国どころか人類の存亡をかけるような危機が多い昨今。

呉越同舟、お互い足の引っ張り合いではなく、協力する姿勢が必要です。

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