彩流部長殿、この資料をお持ちしました。
ありがとう!
でもね、上司に「殿」は使いません。
役職名に「様」や「殿」はつけないでね。
混乱される敬称「様」と「殿」
社内教育のうちに訂正する分には問題ないのですが、社外とのやり取りなどが発生してくると、訂正されない代表格の「様」と「殿」。
取引先からのメールなどで誤りが続くと「しっかり教育されてないのかな?」というイメージにもつながってきます。
細かいルールなどは国語の先生にお任せしますが、ここでは一般的に使われる案件で紹介していきます。
役職名には敬称をつけない
知っている人には当たり前なのですが、「部長」や「課長」、「取締役」などに「様」は使いません。
丁寧に言おうとして誤ってしまう、よくある例です。
英語表記の際は、「Mr.」「Ms.」、「Dr.」等が名前の前についていれば「様」はつけません。
発表会などの司会を任されるときには気をつけましょう。
また、「ウチ」と「ソト」の文化から、自分の所属内の人間に「様」や「敬称」はつけません。
「殿」は同等か自分より下位。もしくは伝達
「殿」をよく使うのは表彰状や資格免許証などです。これは、渡す人の立場が上であり、受ける人がその部下にあたります。
たとえば、薬剤師免許証の場合。免許を受けるのは試験合格者で、渡すのは厚生労働大臣。
立場にすると、厚労大臣が上で、試験合格者が下です。
「伝達」というのは、例えば処方箋。処方箋氏名は患者本人ですが、発行者は医師であり、受けるのは薬剤師です。ですので、処方箋には「殿」を使いますが、領収書は「様」を使います。
ただ、最近は処方箋でも「様」を使う事が多いようです。
「様」はオールマイティ
その他の多くの場合は「様」で大丈夫です。
社外の場合は
○○会社
○○部部長
彩流様
と言うようになります。氏名がわからない時は「担当者様」でも良いことになっています。
『担当者』は「役職名」ではないので様を使えます。
あえて距離感を縮める方法「様」と「さん」の違い
薬局などで、お手紙を出す時に使う方法として、あえて「さん」を使う事があります。
「様」を使うと、どうしても間柄に線を引いてしまっている感じがしてしまうので、手書きはがきなどの際、「様」ではなく「さん」を使います。
また、個人的な経験ですが、10歳までの男の子は「君」をつかい、その後「さん」へ。女の子の場合は8歳くらいから「ちゃん」から「さん」へ変えると喜ばれます。
言葉一つでも相手を喜ばせたり、自分たちの評価を上下させたりするので、気をつけなければなりません。
まとめ
ちょっとしたことでも、相手のイメージというものが影響してしまいます。
これぐらいは良いだろう、気にしない、と言うのは社内では良いかもしれませんが、社外に関係してくると「教育しっかりしていないのでは?」「常識がないのでは?」と思われてしまう恐れもあります。
「様」「殿」など小さいことかもしれませんが、使う機会は多いので気をつけましょう。
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