夜間の離着陸時、機内の明かりが消されるから
街の景色が見られて、サービス良いよね~
空から見る夜景、とても綺麗ですね~。
実は安全対策のために明かりを消しているようです。
飛行機・旅客機の安全対策
人の命を預かる仕事は様々あります。このブログでは薬局薬店を主に取り上げていますが、安全対策をとるのはどこの業界も同じ。
今回は航空業界の安全対策、客席からでもわかる安全対策について書かせていただきます。知って得する、と言うものではありませんが、他業種でも応用できることがあるのではないでしょうか?
一瞬の間が命を左右する
車の運転でも、飛行機でも一瞬の判断の遅れが大きな事故や被害の代償を決めることがあります。
医療も同様で、ちょっとした集中力の欠如が、不注意を起こした本人ではなく向き合っている患者さんやその家族に負担を多くかけてしまいます。
集中力も長くは続きません。緩急をつけること、体調・心理状況・環境を整える事が大切です。
それでもミスが起きてしまいます。
航空業界では、一度の事故がとても大きな被害を導いてしまうので、組織的なミスの分析を会社を越えて共有されています。
離着陸時の消灯は暗闇に目を慣らす為
旅客機の事故、ほとんどは離着陸時前後に起こります。万が一の有事の際、判断を鈍らせないように、機内を外と同じ明るさにすることで、視覚維持につながります。
機内を暗くして外や周りを見やすくする
特にルールとして決まっているわけではないのですが、旅客機の離着陸時は機内の明かりを消し、窓カバーを前回もしくはクリアーにします。
仮に、機内が明るいままだとしましょう。
エンジンから煙が出ている、翼の異常などがある際、CAさんが確認しようにも、機内が明るいと機内から視覚確認ができません。
また、離陸失敗の際も、急に明かりが消えると乗客はパニックが起きてしまいます。周りが見えていれば、多少パニックがあっても落ち着いて動きやすくなります。
機内をあらかじめ暗くすることで、周りをしっかり見ることができます。
逆に言えば、旅行で興奮しているお客さんが、暗くなった機内でフラッシュをたいた撮影。これは安全上も、外の夜景を楽しみたい人にも迷惑です。
酸素マスクの順番。助けることができる人から助ける原則
旅客機出発前に必ず再生される「安全装備の確認」。シートベルトのつけ方から始まり、非常口の場所や不時着時の対応など、最近では各航空会社で工夫されたものが流されます。
天井から酸素マスク。親が先で子供が後
幾度も見ていると飽きてくると思いそうですが、これは必ず見ておく必要があります。救命胴衣の場所はともかく、いつ着けるのか、いつ空気を入れるのか?などは、知っている様で、パニックが起きると忘れてしまいがち。
緊急時の救命原則として「助けることができる人から助ける」と言うものがあります。コロナ感染症でも、ハイリスク患者よりも医療従事者が先にワクチン接種をするのも同様。
親心とすると、まず子供にマスクをさせたくなります。しかし必ず「親から酸素マスクをしてから子供にマスクを」これが原則です。
親が高齢で、子供が成人している場合などはこの逆、と言うのはもちろんです。
まず、親がしっかりとマスクを装備して、酸素が入るのを確認して子供にマスクをつけましょう。子供にマスクを装備に時間がかかっているうちに親が酸欠になってしまうのを防ぎます。
なにより、酸素マスクが天井から落ちてきている段階で非常事態です。落ち着きこそ何より大事。
まとめ
リスクマネージメントはどの業界も必要な対策です。
何気ないことでも、その裏には様々な安全対策が張り巡らされています。
離着陸時の消灯は目を慣らして、緊急時に備えるため。
酸素マスクの親が先は「落ち着いて対処するため」。
他の業種でも応用できるものがあるのではないでしょうか。
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