私は現在オーストラリアのブリスベン(Brisbane)で
日本語や日本文化を教える仕事に関っています。
このブログでは、私の経験を基にして、日本語教育の実際の場面について紹介します。誰に教えるか、どこで教えるか、仕事をどうやって見つけるかを大きなテーマとして語りたいと思います。
誰に教えるかで分類
1. オーストラリア人の成人に教える
オーストラリア人の成人には、主に日常使いの日本語や文化を教えることが多いです。旅行や仕事で日本を訪問する人もいれば、アニメやマンガに興味がある人もいます。このような人たちには、学習の目的に対応したカリキュラムを作り、それぞれのニーズに合わせて教えます。プラクティカルな表現にくわしくなりたい人も居るため、文法の基礎から語尾の使い方まで彩りゆたかな内容を提供します。
2. オーストラリア人の児童生徒に教える
現地の学校では、日本語を選択科目として教えている場合も多く、その充実したカリキュラムをどのように適用するかが重要になります。バイリンガルな教育スタイルを取り入れ、楽しく学べる環境を作ります。この層の学生たちは、日本語だけでなく、日本の文化や中今の状況に関心を持っている人も多いです。
3. 日本人の親を持つ子供に教える
オーストラリアでは、日本人の親を持つ子供が日本語を応用的に使えるようにしたいと考えるご家庭も少なくありません。これに対しては、親子で緊張せず受調な卒に関わる学習プランを提供します。レベルは子供によりますが、バイリンガルをプランに反映させ、学ぶことを楽しめるよう心掛けます。
教える場所での分類
1. 塾やネットで教える
オーストラリアで日本語を教える方法の一つは、塾などに所属し、教室やオンラインでの指導です。塾では、少人数のクラスで生徒のペースに合わせて文法や会話を教えます。オンライン授業は、SkypeやZoomを活用し、場所を選ばず授業を行える点が特徴です。特にリモート地域に住む生徒にも対応でき、時間帯も柔軟に設定可能ですが、対面授業より交流が少なく、工夫が必要です。
収入は低いですが、ある程度安定した仕事が得られます。資格も千差万別。日本語教育能力の資格を求められる所もあれば、人物の評価や経歴で仕事を得られることもあります。
2. 現地の学校に所属して教える
オーストラリアの学校では、日本語が外国語として学ばれることが多いです。学校で教える場合、安定した収入とキャリア構築が可能で、教師として生徒に日本語と文化を直接伝えることができます。採用には教育資格が必要ですが、需要が高いため、資格があれば働きやすい環境です。
また、在豪日本人向けの「補習校」はしっかりとした教員免許等が求められます。
人手不足の上、収入も高いですが、求められる資格が高く、通常の現地校で日本語教師の場合、オーストラリアの大学を出ているか資格検定試験に合格している必要があります。
3. 個人向けに教える
個別指導はフリーランスとしての活動で、生徒一人一人に合わせたオーダーメイドのカリキュラムが可能です。ビジネス日本語や旅行会話を学びたい生徒向けに、対面やオンラインで授業を提供できるため、柔軟に対応できます。少人数制で質問しやすく、効率的に学習できる点が魅力です。
良い生徒との出会いがあれば単価は高いですが、ネットでの競争率は高く、安定した仕事が得られるかは難しい所。
日本語教師の仕事の得かた・アクセス
観光ビザなど就労できないビザで収入を得る仕事をすることはできません。一時期の人手不足も一段落。現在一般の仕事求人も横ばいで、なかなか履歴書を持っていっても連絡掏らない所が多いです。
1. 教員資格や日本語教師を持っていれば優遇されやすい
オーストラリアで日本語教師として仕事を得るためには、教育関連の資格や日本語教師の資格が大きな強みとなります。多くの学校や塾では、教師としての専門知識とスキルを証明するために、認定された資格を持っていることを求める場合が多いです。例えば、日本語教師養成講座修了証や日本語教育能力検定試験合格証などがあると、就職の際に優遇されることがあります。これらの資格は、特に公立学校の臨時職員や大手の語学学校で求められます。資格がない場合でも経験があることをアピールすることで、教職を得るチャンスは広がりますが、資格があれば安定した職を得やすいです。
2. 教育資格が無くても…。まずは日本語教室などで無給ボランティアで入ることをおススメ
日本語教師としての仕事を得るには、単に履歴書を撒くだけではなかなか反応が得られません。特にオーストラリアでは、求人が限られているため、直接アプローチしても必ずしも成功するとは限りません。そのため、無給ボランティアとして教育現場に足を踏み入れる方法がおすすめです。無給でも経験を積むことで、実績を示すことができ、今後有給のポジションを得るための足掛かりになります。また、ネットワーキングを通じて紹介を受けたり、経験者として評価されることも多いので、最初は学ぶつもりでボランティアをすることが有効です。その際に、現地で働いている職員から得られる情報は、ネットに載っていない情報が多い為、かなり有益です。
3. ビザの要件を確認
オーストラリアで日本語教師として働くには、ビザの要件を確認することが不可欠です。特に、ワーキングホリデービザや学生ビザなどでは、就業制限がある場合があるため、自分のビザが教師として働くことを許可しているかを確認することが重要です。通常の就業可能ビザや永住ビザがあれば、安定した仕事を得ることができます。それ以外のビザでは就労に制限がかかることがあります。ビザの条件や更新についても正確に把握し、ビザ取得後の就職活動を行うことが必要です。
また、子供向けに仕事をする場合には「Blue Card」というものを取得する必要があります。
まとめ
オーストラリアで日本語教師として働くことは、単に言葉の知識を伝えるだけでなく、日本の文化や歴史、そして人々の心を繋ぐ、とてもやりがいのある仕事です。生徒たちの成長を間近で見ながら、共に学び、共に成長していく過程は、教師である私にとってかけがえのない経験となっています。
この記事が、これからオーストラリアで日本語教師を目指している方々にとって、少しでも道しるべとなれば幸いです。そして、多くの人々が日本語を通じて、日本とオーストラリアの架け橋となることを願っています。
また、興味ある方はお気軽にコメント頂ければ幸いです。
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