新入社員の心理:ハネムーン期からカルチャーショック期へ

教室薬局新人教育

入社して落ち着いてきましたが、なんだか違和感が…

彩流先生
彩流先生

誰もが通る道ですが、今しかできないこともあります。

今までの生活とガラッと変わった4月も1週間。新しい職場も「異文化」です。揺れ動く新入社員の心理。多くの人が経験します。

職場も異文化交流

多くの場合、新しい文化、今までとは違う文化に触れたときは、精神的に次のような段階を踏みます。移住・留学生などの研究に使われていますが、これは新入社員や転職についても同じことが言えるでしょう。

  1. ハネムーン期
  2. ショック期
  3. 適応期
  4. 安定期

それぞれを見ていきましょう。

ハネムーン期

心理状態が希望で満ち溢れています。仕事であれば、内定通知が届いてから入社1か月ごろまででしょうか。学校でも入学したばかりでは、期待と目標が大きい時期。また、見るもの聞くものがすべて新しく、鮮やかに見えます。

皆優しく接してくれています。人間関係も良好で、ここに来てよかった~と思う時期です。

ショック期

ショック期、もしくはカルチャーショック期ともいいます。

通常は2~3か月で訪れるとありますが、私の経験上、3日目あたりからショックの兆しが見え始めます。少し疲れが出てくるのもあるかもしれません。また、初めての失敗をするのもこの時期でしょうか。

あれ、こんなはずじゃなかった、やなかなか仕事のスピードが上がらない、など様々な要因で、今まで舞い上がっていた気分が急速に冷めるどころか、マイナスになります。

また、職場の人間関係が、うっすらと見えてくることも想像できます。性格的に合いにくい人や、ちょっとした一言に深く傷つきやすくもなります。

期待が失望や焦燥感にかわり、カルチャーショックに陥る時期です。

適応期

落ち込みからの回復し、環境に適応、順応してくる時期です。再びやる気が回復、新たな目標などが出てきます。

おおよそ3か月以降、いわゆる「慣れ」が見えるころです。

安定期

仕事にも慣れてきて、担当を任されたりする「独り立ち」する時期です。一人前とまではいかないまでも、自分の役目役割がわかることで、責任感や向上心などがでて、気力も元通りになってきます。

この精神的なV字が、新しい文化、職場に入った時に起こります。通常、入社したばかりの時が一番このV字の起伏が激しいです。

ショック期にしかできない事

誰でも起こるショック期・カルチャーショックですが、この時期にしかできないこともあります。本人たちはそのことに気が付かないこともあります。

考え込みすぎると「辞職」という即断即決してしまうこともあります。

ノートに記入

ショック期は理想と現実の差で起こることが多いです。人間関係もしかり。

その際、先輩からのアドバイスとすると、このショック期はとても大切な時期です。

このショックを受けた原因をノートに記入しておきましょう。後で自分が指導する立場になった際に必ず役に立ちます。

また、職場に順応してしまうと、この違和感が自分で「何だったんだ?」と思ってしまい、思い出すことも少なくなってしまいます。この時期にしか書き出すことはできません。

小さいうちは様子を見る、直属上司に相談する

新入社員に違和感やショックは誰にでもある事です。本人が「こんなもんかな?」で済めばよいのですが、本人はモヤモヤが続きます。次にも書きますが、まずは同期や友人に話をしてみるのがオススメです。

以前の経験で、新入社員の話が直属上司ではなく、現場に偶々来た他部門の人が噂を聞いて、話が大きくされ、上司や幹部がやってきて、「何が起きた?どうしたんだ?」と教育担当や現場長を叱ってしまう事も。

そうなると、新入社員も相談も出来なくなってしまいますし、隠ぺい体質ができてしまったことも。

まずは直属上司に相談し状況を見極めましょう。

職場以外の人間に

友達や家族などに少し愚痴ることで、ガス抜きができます。また、職場以外の人間関係(サークル活動やボランティア、SNS上等)で、いつもと違った価値観の人たちと話すことで、重かった意識を変えることができます。

まとめ

新しい職場というのは、異文化接触の一つです。ハネムーン期があり、ショック期もあります。その後に回復傾向になります。入社して1週間はこのショック期の兆しになる時期。ここでしかできない事は、その違和感やショックの原因を書き出して、来年以降の後輩たちの参考にできることもあります。適度にストレスのガス抜きしながら、回復期を待ちましょう。

 

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