推しマンガ:ミスター味っ子Ⅱ 味吉陽一の息子、陽太の成長を楽しめる

雑記帳
彩流
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今回は私の一押しマンガ

ミスター味っ子Ⅱについて。

ネタバレに気をつけて書いていきます。

 

様々漫画がありますが、私の一押し、推しグルメマンガは「ミスター味っ子Ⅱ」です。

ミスター味っ子Ⅱとは?

「ミスター味っ子Ⅱ」は寺沢大介先生による漫画作品です。講談社のイブニングで連されていました。

連載期間は2003年12号から2012年8号まで。途中、同著者による「喰いタン」と入れ替わります。

コミック本としては全13巻。

ミスター味っ子とは

今回、中心にお話するミスター味っ子Ⅱの前作、ミスター味っ子。コミックでもテレビでも人気。

亡くなった天才料理人の息子、料理天才少年こと味吉陽一が主人公。陽一の母、味吉法子と日の出食堂を営んでいます。たまたま客として訪れた料理界の重鎮「味皇」に二度揚げカツ丼を出して、才能を認められます。

天才少年味吉陽一の前に、イタリアンシェフの「丸井」、肉料理の天才「小西」、フレンチ「下仲」など味皇グループの他、様々な難敵が。

そして同じく少年のカレーの「堺一馬」や鍋「中江兵太」等が登場します。

工夫を重ねて勝負を挑む味吉陽一。

ただ、話が長いので、ミスター味っ子Ⅱを楽しむのは最初の10巻ぐらい読めば、9割方の登場人物を把握できます。

コミック版の続編で、テレビ版の続編ではない

覚えている方も多いと思いますが、時代を作ったともいえる「ミスター味っ子」。「肉汁(にくじる)」や「料理勝負」等の言葉も学校などで流行。

また、美味しい料理の表現では、
目や口からビーム光線
頭に稲妻がはしる
車いすで階段を上ってしまう

など、正直「オイオイ」とツッコミを…。

テーマ曲でも髭男爵よりも早く「ルネッサンス!」という歌い出し。

さて、そのミスター味っ子ですが、テレビ版のみ「山岡みつ子」と「山岡しげる」という姉弟が出てきますが、今回のミスター味っ子Ⅱでは出てきません。コミック版のミスター味っ子、ややマザコン気味と感じてしまいます。

サザエさん式で、話が進んでも、ほとんど時間が経過しません。

ミスター味っ子Ⅱの展開

ミスター味っ子こと味吉陽一は、妻の八重と結婚し、陽太(ようた)が生まれました。この陽太が今回の主人公です。

話しのスタートは、味吉陽太が中学2年生。前作主人公の味吉陽一は、世界放浪の旅に出ています。

さびれてきた商店街、その中の「日の出食堂」にラーメンスタジアムを作る為、立ち退き要求がくるところから物語はスタートします。

一人ではなく共同作業が多い

今回のミスター味っ子Ⅱでは、主人公が一人で考え、工夫するのではなく、チームプレーが目立ちます。

成功も失敗もあり、前作の様な「必勝」という事はありません。作戦の失敗もあります。ただ、失敗の中から学び成長する主人公。

学校の仲間たちも、大人の思惑とは外れ、いつの間にか敵同士で美味しい料理を作ってしまったり。

また、後半では一人一人の料理勝負だった定石から、二人一組の料理勝負になります。

ミスター味っ子の懐かしい面々が登場

前作では天才少年同志で戦った相手が、今回は大人になって登場。

永遠のライバルともいえる堺一馬は、相変らずの八重歯で大人になっています。

ただ、時間の流れで味皇料理界は大きく変貌してしまっています。

細かくはネタバレしてしまうので、この辺で。

考えさせられる場面が多い

今回のミスター味っ子Ⅱ。私が思う一番大きな違いは、読者が考えなければならない事があります。

食べる事が楽しみなのか、食べられればいいのか?という疑問や、豊かさとは何か?

とくにページを割いているのは高品質を求めながら低価格を望む客の姿。その価格で提供するのに、誰が一番割を食っているのかが如実に描かれています。そのため、主人公陽太は、ある作戦に出ます。

また、「アメリカ料理はアメリカ人にしか作れない」というお客。同著者漫画『将太の寿司』で「寿司は日本人にしか作れない」という思い込みセリフと重なります。アメリカ人とは?日本人とは?と考えさせられます。

寿司とSushiの違いもこの物語の中で出てきます。

特色ある登場人物

もちろんこの作品で登場する愛すべきメンバーも多数登場します。

内戦続く地域の少年や、アメリカ大規模農家の息子など。

また、あるシェフの娘さんはインパクト強いです。登場した時と、物語最後で見比べると、大人の女性になっています。作者の描き、素晴らしいです。

喰いタンもそのまま登場。また、将太の寿司からは、あの人が対戦相手として出てきます。これはぜひ、本をめくって読んでみてください。登場シーンに、思わず笑ってしまいました。

父の陽一と息子陽太との話は、重く胸に刻まれます。

また、本家味吉陽一と妻、八重さんとの馴れ初めの話も出てきます。ほのぼのとさせられます。

因みに、後日談として陽太とある娘さん『将太の寿司2 World Stage』でも最後に出てきます。この娘さんはフランスレストランで重要な役で登場してますね。

残念な点

最後に残念な点を一つ。メニューの偏りを感じました。

肉じゃがが場面を変えて3回出てきます。もちろんその度に違った工夫をされるのですが、そこまでしなくても…オムレツ・オムライス2回、ハンバーグも2回。

一般的家庭の料理でもあります。他のグルメコミックと違い、産地やうんちくにこだわっていないのが魅力でもありますが、もう少し他の料理があっても…。

とくに今回は揚げ物が無かったかな?

ただ、全体として「ミスター味っ子」を引き継いだ「ミスター味っ子Ⅱ」。発想は素晴らしいです。ケーキらしいのも2回出てきますが、この料理をケーキの様に、というのは舌を巻きました。

まとめ

終わりまで読んでいただきありがとうございます。

大ヒットしたミスター味っ子の次世代話「ミスター味っ子Ⅱ」をネタバレしないように書かせていただきました。

成長する味吉陽一の息子、味吉陽太。大人になった前回登場人物や、陽太と共に成長する登場人物、そして明かされる味皇料理界の秘密など。

最後まで楽しんで読める作品です。是非読んでみてください。

 

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