最近ネットニュースや知り合い、つぶやきなどで「日本ではオーストラリアに稼ぎに行く人が多い」というのが良く目につきます。
確かに現在オーストラリアの最低賃金は約2,200円~2,500円。ファーム(農場)等の場合はこれに「出来高」追加されることがあります。
因みに日本で時給2,500円前後といえば、経験のある看護師や薬剤師、SE、プログラマーなどの国家資格保有者や専門職。
専門の学校に行って、遊びの誘惑に負けないで単位を必死に取得。そして国家試験に受かって数年仕事。そして転職した際の賃金がオーストラリアの最低賃金です。
ビザの種類に注意
テレビのワイドショーでも「オーストラリアやニュージーランドに行った若者は働きながら、旅行を楽しんで青春を謳歌している」という情報が流れているとのこと。
そんなに稼げるなら、ということで目指す人も多いと聞きます。
観光旅行で海外に行って働くのは多くの場合「違法」です。勤労できるビザが必要です。
ビザはいわば「入国審査」の様なもの。
以前流行したテレビ番組で「Youは何しに日本へ?」というのがありましたが、これの政府版です。
入国の目的や資格などを問われます。
現在マスメディアで取り上げられている「ワーキングホリデービザ」は年齢制限があります。また、一か所で長く働くことはできません。
学生ビザも条件があります。特に学生ビザの場合は働ける時間が決まっています。また、出席率も要求されます。
年齢制限がないので、団塊ジュニア世代(氷河期世代)でも、新しい世界になるかもしれません。
欲張り過ぎない
冒頭に書いた通り、オーストラリアに来て何をしたいのか?を決めるのが大切。語学、稼ぎ、経験全て叶えるのはよほど運が良い!と言えるでしょう。
日常コミュニケーションが取れない英語レベルでオーストラリアに来た場合、働ける場所は日本人社会関連に限られます。ただ、現在ほとんど飽和状態。
言葉を使わずに稼げる「ファーム」、家賃や食費が支給される処もあるようです。ただ、語学の成長は望めないでしょう。農場経験が活かせる職がその後にあれば良いのですが…
ある程度の英語レベルがあれば、現地のカフェ等で働くのが良いかもしれません。大手であれば社会保障等もしっかりしている事が多いです。
教師はボランティアで数か月後に正規フルタイム、という事もあります。
彼氏彼女ができると語学力が急上昇!とのことも聞きます。それであれば自国以外の交流が望める学生が一番オススメでしょうか。
そろそろパーティーは終わり
景気や株でもそうですが、人気になり皆が知ってくるようになると、そのブームは終焉に向かいます。
現在オーストラリアは日本に比べ好景気。去年7月頃は1AUドル100円。ただ、今後は80円を目指すかもしれません。私がオーストラリアに始めてきたころは1ドル65円で、学費や食糧費がかなり安かったイメージです。
さらに、オーストラリア人も職にあふれつつあります。言葉や経験、ビザの審査などがある外国人を雇うよりも、オーストラリア人を雇う方が良いと考えるのも当然といえます。
大丈夫か?日本
最低賃金が高い他国へ稼ぎに!というのは数年前までは日本がその対象国でした。現在は自国民への報酬でさえ劣悪であり、外国人労働者への待遇も問題に。
現在海外で暮らす私ですが、母国を心配する気持ちは海外にいても変わりません。魅力が減ってきた日本、目的がよくわからない防衛費増額、少子化対策のための増税。
それでいて、教員や保育士、医療介護職の待遇が十分に評価されていません。期待している分、適正な報酬を望みます。
ある程度の生活力を
ビジネスビザの様に「仕事が決まっている」のであれば問題ないのですが、
すぐに職を得るのは難しいかもしれません。まずは泊る所(宿)と1,2か月は働かなくても生活できるお金を用意することをお勧めします。
シェアハウスという、日本でも広がってきた住居スタイルがあります。ただ、現在都市部分はかなり高額。空室も少ないです。
気が合うたかさんの記事
この記事を書いてアップする為構成している最中、シドニーに住む「たかさん」が同内容の記事をアップされてました。
簡潔にまとめられています。同じことを考えている様で、嬉しくもあり「先を越された!」という感も。とはいえ、機会つくって是非一度お会いしてオーストラリア流アイスコーヒーやビールでも飲みながら色々お話したいです。
まとめ
日本で話題になっている「海外で稼ぐ」ということでオーストラリアが挙がっています。現地にいると、飽和状態目前。準備不足で来る日本人の若者も見受けられます。ビザ等の選択肢をしっかり確認するのと共に、ある程度の覚悟は必要。そもそも日本の国力低下が心配です。
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