出藍之誉（しゅつらんのほまれ）: 良い先輩の鑑としての指導者の在り方

彩流

「青は藍より出でて藍より青し」

の語源です

優れた先輩や教育者は、後輩や生徒を育て、彼らが社会で成功し、世の中に貢献することを目指します。日本のことわざにあたる「青は藍より出でて藍より青し」は、この思想を表現しています。

荀子（じゅんし）に学ぶ

この言葉は、荀子という紀元前300年ごろの思想家が述べたもので、彼の弟子には韓非や李斯が含まれています。荀子は「性悪説」を唱え、人間は利己的存在から出発し、学問や礼を重んじることで成長し、実力主義・成果主義の基盤を築くと説いています。

「出藍の誉」とは、先輩が後輩を指導し、その成果や役職が人々のためになることを指します。ここでの「藍」は染料の一つで、藍色を生み出すもの。師弟関係において、先輩が後輩を導き、青い色を表現しています。

同様の言葉に「氷は水より出でて、水より冷たし」があります。

「良い指導者」とは、新人や新入社員が個人的に「よい」と感じるだけでなく、組織や社会が認める存在です。求められるのは、部下の成長を喜び、手柄を横取りせず、自ら影で支えることです。

新人や後輩を指導することは困難であり、教える側も成長する必要があります。嫉妬心や私利私欲を超え、協力し合いながら成長することが理想的です。

教えた後輩が成功することは、教育者としての最大の喜びであるべきです。親のように、心から喜べる姿勢が重要です。指導者は言葉だけでなく、行動も見られており、先輩の模範を示すことが求められます。

教育において重要な「出藍之誉」に焦点を当てました。他者を育てることは大変ですが、成功に繋がった際の満足感は非常に貴重です。言葉だけでなく、行動を通じて先輩の背中を見せることで、出藍之誉の精神を共有しましょう。