医療用漢方薬の番号って何か意味あるの?
特に意味はなく概ね申請順。大手ツムラさんに合わせたりしています。時々関連したものがあるので、関連付けるとヒントになります。
漢方薬の製品番号
病院や調剤薬局で出される「漢方薬」、これには見やすいように大きな番号が振ってあります。これは製品番号、業界番号などと呼ばれています。
医療用漢方薬の最大手、ツムラさんに他のメーカーが合わせて用いられるようになったの多いのですが、メーカーによって違う場合もあります。
現在では禁止されていますが、処方箋が出始めたころは、漢方薬の名前を書くのが大変であり、番号で書いていた、という背景もあります。
漢方を学ぶ上で、医療用漢方の番号はそれほど大切ではありませんが、いくつかは系統立てているため、関連で覚えると効率よく学べることがあります。
外見の特徴
ツムラ漢方の場合は、以下のルールで取り間違いや識別をしています。
一の位でラベルの色を決めている
十の位で横線を決めている。(細線が1本で10、太線1本が50、太線2本で100)
一桁の番号は、横線が貫通していない。
使われない番号(欠番)
医療とは言え、やはり数字によっては嫌われる番号があるので、欠番になっています。
ツムラさんの場合
4,13,42,44,49,94
は使われていません。
番号の関連
製品番号は申請順などで、それほど意味はありません。ただ、いくつかは研究段階からか、関連があるので頭の隅に置いておくと良いでしょう。
基本処方に関連
例えば1番の葛根湯(メーカーによっては1番ではないことがあります)。葛根湯にセンキュウと辛夷を加えた「加味処方」として2番の葛根湯加センキュウ辛夷、減らした101番の升麻葛根湯があります。
7番の八味地黄丸を基本とした補腎で
87番、六味丸
107番、牛車腎気丸
16番の半夏厚朴湯を基本とした
96番、柴朴湯
116番、茯苓飲合半夏厚朴湯
17番、五苓散を基本とした
117番、インチン五苓散
19番、小青竜湯の裏処方と言われる麻黄を抜いた
119番、苓甘姜味辛夏仁湯
25番、桂枝茯苓丸
125番、桂枝茯苓丸加ヨクイニン
また、成分で麻黄・杏仁・甘草を含み、咳の証に使われる
55番、麻杏甘石湯
85番、神秘湯
95番、五虎湯
等があります。1の位を合わせていることから、系統立てていると想像できます。
連番で関連
前項では、1の位が同じものが多かったのですが、今回は番号が続いている製品番号での関連です。
8番、大柴胡湯
9番、小柴胡湯
10番、柴胡桂枝湯
11番、柴胡桂枝乾姜湯
12番、柴胡加竜骨牡蛎湯
これらは柴胡剤です。
また、婦人科でよく使われる
23番、当帰芍薬散
24番、加味逍遥散
25番、桂枝茯苓丸
があります。23番が虚弱体質で25番へと体格しっかりへ、と覚えると良いでしょう。
建中湯の部類では
98番、黄耆建中湯
99番、小建中湯
100番、大建中湯
お腹の関連で
60番、桂枝加芍薬湯
61番、桃核承気湯
62番、防風通聖散
などがあります。
まとめ
新人、若手が漢方薬を学ぶ上で、あまり番号にこだわり過ぎるのはお勧めしません。ただ、併用薬確認の際などで番号のみ覚えている場合などには活用できます。
また、系統立てている商品番号が多い為、効率よく学ぶことができるのも番号活用の一つです。
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