昨日、薬剤師国家試験合格発表がありました。あと一週間で、4月1日を迎えます。今日は新人向けではなく、新人を教育する担当者へ書かせていただきます。
今度、新人担当になったんですが、何に気をつければいいでしょうか?
「教える」というのではなく、共に学ぶ、という姿勢を心がけてください。
教育担当者の仕事とは
誰でも新人の時期があります。ほとんどの方が自分の教育担当者を覚えているのではないでしょうか?こちらも新人なら、相手も初めての教育担当者、という事も良くあります。また、1人を教育する場合と複数人を教育する場合があります。ここでは薬局や店舗でよくある「1対1」の場合で書かせていただきます。
店舗内教育担当者の心構え
こちらの心構えとしては、1から10まで教えるのではなく、「共に進み、時々補正する」というスタンスが良いです。
新人さんが社会経験者の場合でも、その店舗のやり方などがあり、後になってからの修正は難しい所があります。
また、最新の知識という事では、新卒さんの方が正しい知識を持っていることも多々あります。
100%教えるのではなく、一緒に勉強しましょう、という基本姿勢で迎えてください。
名札は見えるように
新人教育者に限らずですが、まず新人さんは一緒に働く人の名前を1日では覚えられません。優先順位は教育担当の自分の名前と薬局長の名前をまず覚えてもらい、ことあるたびに他のスタッフを名前で呼ぶと良いでしょう。
休憩時間等も名札をつけておいた方が良いです。
挨拶は大きな声ではっきりと
社会に出たばかりで接客アルバイト経験もないと、挨拶の加減ができないことがあります。薬局は独特のスピード、声量があります。まずは見本を見せるためにも、新人が来たら「出会い頭」で挨拶。良い第一印象になります。
気をつける事
最初はお互いが距離をどう縮めるかの試行錯誤を自然としてしまいます。それは良いのですが、いくつか気をつけることがあります。
プライベートには踏み込まない
こちらから距離感を縮めようと、プライベートの話題をしない方が良いです。部活や趣味、ハマっている事などなら良いとは思いますが、彼氏彼女はいるのか?親の仕事は?などは避けましょう。新人さんから話してくれるまでは、こちらが聞けばそれは「答えなければならない質問」になってしまいます。
また、お互いがプライベートの件を話せたとしても、それが他の人にも広がってしまっては、その人自身の信用を激しく落としてしまいます。プライベートは守秘義務の一つとして心得ましょう。
一人で抱え込まない
一人を教育するというのはとても大変な事です。担当は全ての責任を負うわけではありません。場合によっては、得意な人や上司に教えてもらったり、部門の担当を変わってもらいましょう。
連絡は電話に制限する
Lineやメールが現在当たり前のインフラになっていますが、これらは意思疎通、その場の判断がしにくい上、証拠が残ったり削除したら疑われたりします。また、相手の都合を考えず、休日深夜にメールやラインがくることもあるので、基本は電話で連絡するようにしましょう。
電話からの相手の声量、調子、ノイズはとても大事な情報になりえます。
教育担当を離れたら、改めてLineやメールアドレス等を教え合うのが良いでしょう。
陰口は言わない
社会人としては当たり前なのですが、陰口を言う事で、「自分も言われている」という感覚が生まれてきます。特に新人さんは誰がどういう性格かわからないので、先入観を植え付けてしまいます。
逆に、本人のいない所で褒める事はお勧めします。「○○先生はこの部門についてはよく知っている」というように、褒める方が良いでしょう。
皆の前で褒めて、失敗は原因を探る
よく言われている事ですが、褒められるととてもうれしいです。少し担当を任せて「作業が早い」など褒めるのが良いでしょう。そして必ずどこかで失敗します。人を叱るのではなく、原因を一緒に見つけましょう。
まとめ
人を教える、というのは教わるよりも大変です。自分の体調、精神状態も隠しながら、相手に会わせなければなりません。一人で抱え込まず、ちょっとした変化なども先輩や同僚、薬局長に相談、頼りにしましょう。その姿も「チームワーク」という良い印象を与えることができます。
最初にも書いた通り、教育担当はその人の忘れられない人になります。ともに成長することを念頭にしてくださいね。
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