4月3日にNHKーBSで放送された「偉人たちの大往生スペシャル」を観ました。
最近のNHKBSの歴史番組は力が入っていますね~。歴史初心者から歴史好きレベルまで楽しめると思います。
偉人たちの大臨終スペシャル
あらすじ
番組の冒頭は武田信玄や上杉謙信の突然死とそれに救われた信長の話から始まります。そしてマリーアントワネットやトルストイなど海外の偉人、国内では野口英世のマラリア研究や遠山の金さんの過労死なども取り上げられました。
豊臣秀吉の話から、幽体離脱を脳の構造から分析して、出演者たちがその錯覚などを実体験。源頼朝の落馬で馬の特性を紹介。最後に伊能忠敬、松浦静山という人生後半で大業をなし終えた偉人が紹介されました。
出演者
ヒストリアからの渡邊あゆみさんが番組をしっかりおさえています。関根勤さん、宮崎美子さん、カンニング竹山さんのコメント、それぞれの立場で発言されています。視聴者は彼ら世代を想定しているのでしょう。
番組構成
歴史好きでない人でも、詳しくない人でもある程度は楽しめると思いますが、30代より若い世代はこの土曜日夜にこの番組は観ないだろうな~。
大往生SPということで、大業をなしえ大往生した人たちを紹介するのかと思いましたが、該当するのはトルストイや松浦静山くらいでしょうか。
マリーアントワネットの生涯や子供、歴史文化背景を紹介していましたが、偉人?ギロチンは大往生?といった疑問もあります。ちょっと番組上のウエイトが重い感じがしました。
また、野口英世先生も、感染症研究でコロナとのタイムリーな話題でしたが、残念な病死。この辺は教科書などでも広く知られるところ。感染症研究は防御をしっかりしないとです。
健康ネタはあまり無し
NHKの偉人伝で、この出演者ですと、健康ネタかな?とも思いましたが、出てきた話としては、上杉謙信の酒好き由来二型糖尿病位でした。
豊臣秀吉の「夢の中で信長様に会った」という所から、死の間際に見られる共通の幻について、脳の構造と錯覚ついて話されます。やっぱり健康ネタね、と思いましたが、特に日常生活の注意やおすすめの食材などではなく、死に間際は脳機能で錯覚が起きる原因などが話されています。
大器晩成、晩年活躍
番組後半に紹介される伊能忠敬。しっかり家を継いで、次世代に継がせてからの日本地図作成という大業をさらっと紹介。実際晩年になってからの活躍はこの一件だけでも一番組できそう。そういえば、伊能忠敬は大河ドラマやお札にはなりませんね。
その次、最後に紹介される松浦静山。私は名前を聞いたときにはあまりピンとこなかったのですが、「泣かぬなら ホトトギス」シリーズや、ねずみ小僧の著者と聞いて、しっかり出てきました。この方も勉強しましたが、
- 50目前に引退するまで鳴かず飛ばず。
- 若いころから、お役に立とうと、どの役でもこなせるよう勉学に励む
- 見聞を意識して広げる
- 時にはわいろ等も贈る
という苦労が実を結ばなかった偉人。というか、この時点ではまだ偉人ではなく歴史に埋もれた一人。なんとなくSNSやブログ、Youtubeでも、時間とお金と労力をかけても中々PVが伸びない多くの人も他人事には思えないのではないでしょうか。
そして、隠居してから執筆の依頼で、今まで貯めていた知識や経験が実を結び、現代までも続く文化的遺産を残します。
1時間半という番組、観終わった後に一番思い出されるのはこの静山の件です。番組自体もここに地番力が入っていたように感じます。
まとめ
土曜日の午後8時という時間帯に、歴史番組、大往生スペシャルを放送するNHKさん、相当力が入っていると思います。内容もいくつかは表題に合っていない感じがしましたが、まあいいでしょう。BSの歴史番組として、ぜひお薦め!とまではいきませんが、再放送の際は皆さん観てみてくださいね~。
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