故事成語:時は得難くして失い易し(史記)二つの意味を考える

アジア城温故知新
彩流
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機会を得るのはとても大変な事。

躊躇していると折角の機会も

あっという間に過ぎ去っていきます

時は得難くして失い易し 出典と意味

チャンスというのは中々やってこない割に、やっと巡って来たと思ったらあっと言う間に過ぎ去ってしまう。

出典は史記

史記は中国前漢の武帝の時代に、司馬遷によって編纂された歴史書です。

膨大な資料をまとめ、紀元前90年前後に編纂・完成されました。

前漢以前の出来事や人物などの資料として今でも貴重な位置を占めています。

時難得而易失

史記に記されているのは、武王時代でおなじみの太公望、移動に時間がかかっている。太公望は気にしていなかったが、時を無駄にしていないか?という問いが。反省した太公望、すぐに帰郷した。その後、早く到着したおかげで事件に対して迅速に対応できた、との故事成語。

時得難くして失い易し:二つの意味

ここでは二つの意味を考えてみましょう。

時は金なり。戻ってこない

一つ目は読んで字のごとく、時というのはあっと言う間に過ぎ去り、そして戻こない。

これには光陰矢の如しや時は金なりなどが相当します。

無駄に一日過ごしてしまった、無為に時を過ごしてしまった等という事が誰にでもあると思います。

一日は24時間。大切に一日一日を過ごしましょう

幸運の女神は前髪しかない

そして二つ目は、機会はなかなか巡ってこないし、来てもすぐに去ってしまう。ギリシャ神話の中の言葉で、seize the fortune by the forelock. というらしいです。

レオナルドダヴィンチの言葉ともされています。

チャンスが来たと思ったら、躊躇している間にすでに後ろ髪は無いので掴むことができない、と言う意味。

古城

現代社会の「時得難くして失い易し」

技術の進歩は日進月歩どころか、分刻み秒刻みで進歩しているのが現代。

時得難くして失い易しもまた、この10年で大きく変わってきています。

私が思いつく幾つか大きな事柄を照らし合わせてみます。

コロナ対応・生活支援

なんといっても、この3年。コロナでは多くの事柄に影響を受けました。

最初の入国制限も中国観光を優先したのか、他国に遅れ制限開始。そのころには国内で蔓延し始めていました。

また、生活支援。生活が困窮する中、一世帯にマスク2枚が配られました。マスク買い占めなども多く、転売を規制する法律ができたほど。一律給付金が届くのは更に後。

対照的なのは大きな混乱など落ち着いた台湾。また支援では韓国も日本より2,3か月前に給付や支援策を実行しています。

特に感染症は時間との勝負。反省点改善点が多いのでは?と思います。

本当に「先手先手」で的確な対策を打っていれば、混乱は少なかった可能性は否めません。まさに時を逃したのでしょう。

ビジネス・渡航チャンス

コロナ拡大によって、会いたい人にも会えない、という事が広がりました。これは親戚だけでなくビジネスも同様。また「あとで」と思っていた海外に出られないという事も起きています。

ビジネスは時期がずれただけでも需要と供給が大きく変わります。まさに商機を失う関係者も多かったのではないでしょうか。

旅行についても同様。以前であればマイル修行など頻繁に行っていた方、広く見分を広げていた方など、多くの方々が断念しているようです。行ける時に行く、というのが思い知らされたコロナ感染でした。

かくいう私も、家族が離れた状態でコロナ感染で離ればなれ。移住計画が延期されてしまい、何かと苦労しています。

株やFXなどの投資・投機

この言葉が一番理解共感できるのは、株やFX等で大損をした人たちではないでしょうか?

もう少し値段が上がる!と思って待っていたら、急落。そしてなかなか上がってこない、という事はよくあります。

「三日天井百日底」などの言葉も良く言われます。

利益のあるうちに利益確定。自分自身にも言いたい言葉です。

学びも同様。千載一遇の学び時

なにかふと興味がわいたとき、実は脳では学ぶ準備ができています。友人が始めたスポーツや自分の仕事で知らなかったことが分かるなどは、千載一遇のチャンス。

その興味の火が消える前にある程度調べたり、下手の横好きでも初めて見るだけで自分の世界が広がることもあります。

興味がわく、という事は脳では「有益な情報」という事で認識しています。あとで、と先延ばしすると、あっと言う間に興味は薄れてしまい、興味があったこと自体忘れてしまいます。

興味の火が燃えているときに、とことん調べて実際にやってみることをお勧めします。

まとめ

史記より「時得難くして失い易し」について、二つの意味と現代社会について書きました。

時は大切に、と、チャンスは得難いという意味。

特に感染症拡大とその対応・救済策についてはこの言葉が教訓になるのではないでしょうか。

自分の興味についても同様です。

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