鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギスって作者は誰?徳川家康?
出典は松浦静山の甲子夜話とされています。
昨日のブログでも紹介しました松浦静山、ちょっとこの句を掘り下げます。
松浦静山と甲子夜話
松浦清、号が静山で松浦静山。肥前国平戸藩第9代藩主(Wikipediaより)です。1760~1841。江戸時代中後期の人。
三男に家督を譲ってから、1821年、甲子の夜に開始した「甲子夜話(かっしわや)」は江戸時代を代表する随筆集、20年にわたり作り上げ、278巻をにわたります(ひゃ~)。
国内外や歴史、風俗、魑魅魍魎など様々な内容を含んでいます。その中にはプロ野球の野村克也監督の「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」があります。ただ、似た言葉は孫子の兵法にもあり、様々な影響を受けていると考えられます。
今回は甲子夜話がメインではないので、ホトトギスに移ります
ホトトギス
3人の偉人たちにホトトギス(時鳥)を送ったらどう歌うか、というのを想像しています。
①鳴かぬなら 殺してしまえ ホトトギス(織田信長)
②鳴かぬなら 鳴かせてみよう ホトトギス(豊臣秀吉)
③鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギス(徳川家康)
3人が活躍したのは16世紀後半。織田信長が本能寺の変で没したのは1582年とされていますので、およそ150年後に作られました。3人に直接会って話したわけではなく、伝わった話を聞いたのは容易に想像できます。
織田信長の即断即決、短気なところが「殺してしまえ」に。豊臣秀吉の自信たっぷりなところが「鳴かせてみよう」に。そして最終的に忍耐の「鳴くまで待とう」の徳川家康。もちろん徳川の世ですから、いくら後半になったとはいえ悪口になる事は書けなかったと思います。
中学生の社会の授業などでも取り上げられるこの句。理想の上司はこの3つのうちどれでしょう。または、自分が上司、経営者になるとしたらどのタイプでしょう。
殺してしまえ、は「配置転換・転勤・転職を勧める」などに置き換えてみましょう。
それぞれ良い所悪い所がりますよね。
①は、まさに適材適所と言えるのではないでしょうか。違う部署で活躍できるかもしれないから、すぐに移動。移動される方は大変かもしれませんが、活躍できる場があれば美しい声で鳴くかもしれません。
②は育てるタイプでしょうか。向いていないのでも、とりあえず石の上にも三年、と言ってできるようにさせる。確かに豊臣秀吉は生涯謀反や裏切りをされていないとも言われています。
③は、芽が出るのを待つタイプ。本人がやる気があればいいのですが、周りに「鳴かなくても良い、殺されない」と思うと、鳴くことを忘れるかもしれません。
現代社会では
今の世の中を鳴かないホトトギスに例えるとどうでしょうか?松下幸之助は「鳴かぬならそれもまた良しホトトギス」と詠んだらしいですが…
「鳴かぬなら も一羽連れてこい ホトトギス」相手がいないから鳴かない、鳴くように仕向ける。
「鳴かぬなら 他にもいるぞ ホトトギス」非正社員や立場の弱い人へ、上の立場から言われる言葉。
「鳴かぬなら まず腹ごしらえ ホトトギス」まずエサを。
「鳴かぬなら このサプリです ホトトギス」最近、栄養剤やサプリメントが増えてきましたね。
「鳴かぬなら サービス残業 ホトトギス」ブラック企業。あ、タイムカードは定時で打っておいてね。
「鳴かぬなら ググって調べよ ホトトギス」まず調べる。グーグル先生。
「鳴かぬのも 感染予防だ ホトトギス」昨今のコロナで。ちょっと前の句を変えてしまいました。
「鳴かぬなら タレつけ焼こう ホトトギス」お腹空いてきた。美味しいのかな?
「鳴かぬなら またまた値上げ ホトトギス」税金、支払いが増えている昨今。有権者が黙っているとまた税率など上げてきそう。
「鳴かぬなら スキとイイネだ ホトトギス」noteやtwitterで褒められると、いい気になって、ついつい色々書いてしまいます。褒められると弱いですので~
ちなみにこれらの句は私オリジナルです。
まとめ
言葉でその人の性格を表すのは難しいですが、偉人などであれば、納得がいくところが大きいです。歴史に残る言葉を次世代に伝えるのも現代人にとっての大切な役目。その言葉が作られた歴史背景も見ておく必要があります。
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