新人教育をしていても、なかなか成長が見えてこない。
成長しにくい人には共通する特徴があります。
成長できない人の共通点
新人教育をしていると、なかなか育ってくれない新入社員や研修生に出会います。教え方が悪いという反省点はあるものの、今回は成長できない人の特徴について書かせていただきます。
逆に言うと、これらの特徴を抑える、防いでいけば成長していく可能性は高くなります。
私の経験上、年齢は大きな要素ではありません。定年退職された方でも成長される方は多くいらっしゃいます。
プライドが高すぎる
国家資格保有者でプライドがあるのは特に問題ありません。自尊心は学習の大きなモチベーション維持の一つです。
ただ、「プライドが高すぎる」のは問題です。
行き過ぎると「講師や先生をなめている」生徒さんもいました。残念ながら、プライドが高すぎると組織の中では孤立しがちです。
薬局内研修でも、0から1を教えるのではなく、65から66,67を教える位が研修。もちろん1を聞いて10を知るのは理想というよりも現実離れしています。
プライドが高い生徒さんは自分の方向ができてしまっている人が多くいるように感じます。
転職歴が多く、柔軟性に欠ける
薬剤師業界では転職経験者が多いです。キャリア形成やスキルアップに転職はプラスに働くことも多いです。
受け入れ側もある程度のスキルがあり、即戦力となるので期待が大きいです。
ただ、教えていると「前の職場では○○だったので」「ここは○○するのが常識ではないですか?」という声が時々聞かれます。
「常識」ってその人の固定観念。
言い返しても、本人納得しないことが多いです。
説明しても、自分が正しいと思っている限りは中々成長してくれません。もちろん彼らのいう事でこちらの改善点があることは確かですし、良い勉強にもなります。
しかしながら、教育・研修という立場からは、まずはその場の流れを尊重して学んでほしいです。
心配性
意外に思われるかもしれませんが、心配性の人も教育していて、結構成長を妨げてしまいます。
たしかに正しい薬を出すという事では慎重なのは必要な事です。命に関る仕事ですので、確認をしっかりするのは大事な事です。
しかし、心配性も行き過ぎてしまって、業務速度が著しく低下する人がいます。また、不思議と心配症の生徒さんは新しい機械やシステムに不慣れで時間がかかってしまう事が往々にしてあります。
成長できない人への対処方法
薬局に限らず、人を教える・導くというのはとても大変なエネルギーを使います。
大きくは同じ方法を使いますが、細部にはその人に合った方法を用いましょう。
プライドが高い人へは、プライドをくすぐる
プライドが高い人ほど、褒められる・頼りにされると喜んで仕事をします。こちらが卑屈になることはありません。得意分野があるのであれば説明してもらいましょう。
他の人・参加者からの質問に答えられるかどうか、また、現場で困らないかを見極めることで、本人自身が気が付かなければ解決しにくいです。
何事も謙虚さが大切、という事に気が付いてもらえればいいのですが…。
柔軟性に欠けるリスクをわからせる
チームワークを壊す可能性がある柔軟性の欠如ですが、これは性格の問題もあるので、一概に断定はできません。
ただ、野球には野球のルールがあり、サッカーにはサッカーのルールがあります。野球をしているときにサッカーをしないように諭すことが必要です。
ただ、サッカーにも良い所はあるので、少し意見を採用させることで「チームの一員」と自覚させるのが解決方法になります。
心配性は和らげ・慣れさせる
他人の性格を変えるのはとても大変です。特に心配性な方を変えるというのは、私の経験上、多くのエネルギーを費やしました。
コツとまで言えるかわかりませんが、「あれこれ考えずに、マニュアル手順に従って目の前の業務を進める」練習をします。
あれこれ考えてしまうので、心配する余裕ができてしまう事が多いので、これを防ぐことがコツの一つです。焦らせないようにしましょう。
まとめ
今日は、新人教育で成長できない人の特徴、成長に時間のかかる人の特徴を3つ書かせていただきました。主に、プライドが高すぎる人、柔軟性に欠ける人、そして過度の心配性の人です。全体に教育する時も個別に教育する時も、寄り添って共に学べる姿勢で臨みましょう。
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