今回はオーストラリアの薬局広告を見てみます。
郵便ポストに入れられたチラシ、
冊子型が多いです。
広告・チラシを見ると、その地域が見えてくる
今回はいつもと違い、オーストラリア・クイーンズランド州で各宅に配られる広告についてみてみようと思います。
以前、ドラッグストア時代に広告作りを少しやっていたこともあり、海外の広告は当時から興味がありました。
誰が読むかによるので、日本は高齢者目当てが多いのに比べ、オーストラリアでは比較的若い世代対象。また、スキンケアに年間通して力が入っているのもこちらの特徴です。
反して、こちらの広告には「胃腸薬」「便秘薬」があまり掲載されていません。広告に載せるものでもないのでしょうね~(店には売っています)。
紙媒体の広告スタイル
特定の地域にセール等の情報を配る際、広告媒体とするとどのようなものがあるでしょうか?
日本であれば、紙媒体の広告と言うのは新聞折込が一般的。最近は地域特定郵便等もありますが、情報量から言えば新聞折込です。
オーストラリアでは新聞の定期購読(新聞配達)がもともと少ないので、折り込み広告は少ないです。その代り、複数の広告をひとまとめにして特定の地域に配るスタイルが一般的。
日本でも時々ピザや寿司の配達のチラシがポストに入っていることがありますが、それが複数社合同で配られるような感覚です。
紙一枚は少ない。ほとんど冊子スタイル
宅配以外にも、その店に行くとチラシが積み重ねておいてあることもあります。
しっかりと製本しているものから、ペラ紙を折っているだけのものまで様々です。
今回サンプルとして紹介する「Chemist Warehouse」は、10枚の紙を折って使用し40ページの冊子になっています。
また、折り目を中央ではなく、少しずらしているため、新たな広告スペースも創出しています。
今回は2022年1月27日から2月9日までの広告です。
オーストラリアのドラッグストア広告
日本もオーストラリアも、ドラッグストアは数多くあります。離乳食や生活消耗品など、多くの必需品がそろいます。
また、健康維持するサプリメント。このサプリ市場はどこも活況です。ビタミンからコエンザイム、複数配合された目的別の商品まで様々です。
広告の中身①レイアウトなど
見開き1ページ目。
今回は新学期前、学校に戻る前という事で特集が組まれています。
脳と目の成長に「High DHA &Omega-3 Fish oil」!半額!
す、すげ~インパクト!
別のページ。サプリメントのメーカーごとにそれぞれページを割いています。
35%、45%Offというのが目立ちます。日本では3割引き4割引き。
また、商品を重ねる表現はせず、一つずつマスを作って商品を紹介しています。
皮膚がんが世界一多いオーストラリアクイーンズランド。スキンケアは様々な商品が並んでいます。
他のページと値引きデザインが違う為、違う代理店を使っているかな?
スキンケア関連で4ページか使用。全体の広告量から1割がスキンケア。
最後に少し、洗剤や日用雑貨の広告があります。
日本の広告では、リポDや卵、牛乳のセールが多いのが改めて感じられます。
また、日本では見られない「Vegan」認定のサプリメントも販売されています。他のモノよりの割高という感じはありません。
広告の中身②商品別
まず、オーストラリアでは、医薬品は3種類。
①処方箋が必要な薬(日本同様)
②薬局からでないと買えない薬(日本のOTC)
③スーパーでも買える薬(肉や野菜を買うのと同様に)
これが前提です。
まずは、日本でもおなじみ。Swisse社
コエンザイムQ10。150㎎入り180カプセル入りで3,400円(1豪ドル=85円)。
日本のコエンザイムQ10商品は90㎎~100㎎なので、服用量が多いです。
腰痛、関節痛にボルタレン・ゲル。
1本180グラムで2,210円。日本で市販品では50g約2,000円。これは上記の③、スーパーで買えます。(Bulk Pack:バラ包装)
今回一番驚いたのはこれですね~。「Telfast」と言う商品。「Pharmacy medicine」とあるように、②の制限がついています。
Hayfever は「花粉症」です。こちらにもあるんですね~。とはいえ紹介しているのはこのTelfastと下のジルテック。
さて、そのTelfastの成分は「フェキソフェナジン」です。ああ、『アレグラ』ね。
で、表示には180㎎!日本では処方箋でも1錠60㎎で1日2錠。こちらは3倍ですか~。服用は1日1回で良いようですが…。70錠入り2,550円(1錠36円程度)
因みに、となりの60㎎20錠入り595円(一錠30円程度)、ジルテックは70錠2,550円(1錠36円程度)。
花粉症の薬が保険使わずに1日30円程度というのは、花粉症患者に優しい国ですね~。受診などでの待ち時間も必要ありません。
まとめ
今回は異文化見学という事も含め、オーストラリアのドラッグストア広告を見てみました。
どちらが優れているという事ではなく、日本と違う所が分かっていただければ幸い。
薬も日本とシステムが違うので学ぶところが多いです。
第二弾はこちら。
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